つぶやき6月 
 

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29日(金曜日)
[つぶやき] きょうの訪問診療はかゆかった。これはどういうことを意味しているかというと、訪問診療中にきっとダニとノミがいてずっと皮膚がかゆくなったのです。このかゆみは帰宅して風呂に入るまでずっと続きました。
  きっとダニがいたのは、蒸し風呂のように暑く、戸や窓を閉めきった患者さんの家だと推察します。この患者さんの暑さ対策は扇風機のようですが、扇風機では湿気はとれません。この家のどこに座っても足首あたりからかゆくなり、次第に手や首、顔までかゆくなります。ルーペでダニを発見したわけではないけれどもダニには住みやすい環境です。高齢者はエアコンがあってもほとんど使いません。どうやらエアコンをうまく操作できないからのようです。もうひとつの理由はエアコン代がかかることです。エアコンが効き過ぎて寒くなることがありますが、高齢者はこの温度調整が苦手のようです。
 もう一件の家では、はっきりと私の目でノミが飛び跳ねるのを見ました。ここはネコがいる家ですが、ネコノミが畳の上をジャンプしながら移動しています。ノミは捕まえて爪と爪の間にはさんでつぶして殺すか、バルサンのような殺虫剤を炊けばいいのでしょうが、広い田舎の家では効果がないと思われます。ネコには高頻度にノミが寄生していますが、ネコを自宅で飼っている人は多いので毎年ノミの被害には遭います。当院の訪問診療対象者にはネコを何十匹も飼っている人が何人かいらしゃいますが、そのネコの多さには驚くばかりでネコ屋敷と呼んでいます。


28日(木曜日)
[つぶやき] ヲサメ病院(鹿児島市高麗町)の納院長が新しくなった内村川上内科の見学に来てくださいました。記念写真を撮ればよかったと後で後悔しました。納先生には私が研修医のときからかわいがってもらいましたから(腹いっぱいアルコールを飲ませてくれた先輩)20年以上のおつきあいです。
 納先生にデイケアかがやきを案内すると、誕生会が催されていました。ちょうど理事長が懐メロを熱唱中で利用者さんたちが喜んでいます。理事長の熱唱のあとは三味線に合わせて踊る利用者さんたちの生き生きとした姿を見ることができました。次がお目当てのマツケンサンバ。ケアセンターよしの所長が気合い十分で化けているらしいというウワサを聞いて見にきました。周りの人たちの振り付けもよくてとても楽しい。動画配信してもいいのですがきょうは静止画面で。
 これらは、とにかく利用者さんたちを喜ばせようという脳活性プログラムの一貫です。ここまで見学して私は病棟回診に行きました。


27日(水曜日)
[つぶやき] 梅雨真っ盛りという感じで蒸し暑い毎日です。本日は午前中だけの仕事でありましたが、まだまだそういうわけにはいきません。院内給食を食べたら休憩もそこそこ書類整理を始めました。みっちり4時間、かなりはかどりました。その日のうちに書類を書き終えるというのが原則であることはよくわかっているのですが、開院後1ヶ月間のころの書類が山のようにたまっているのです。
 夜はグループホーム帯迫とグループホームひばりを設計してくださった水野氏と会い、いろいろな話をしました。東京中心に活躍されている人の話には興味がつきないものがあります。しかし、水野氏のテーマは『地域』でありました。『地域』についての話もつきなかったのですが、アルコール血中濃度が上がるにつれて話も飛んでしまいました。


26日(火曜日)
[つぶやき] 当法人内グループホームでの初めての看取りがあったことをすでに書きましたが、その遺族の方から下のようなメッセージをいただきました。
 ご遺族からこのような感謝のメッセージをいただいたことはこれからの私たちの在宅医療におけるエネルギーになります。天国に旅立たれたご本人のご冥福をお祈りいたします。


25日(月曜日)
[つぶやき] 有床診療所連絡協議会シンポジウムの打ち合わせが鹿児島県医師会館会議室でありましたが、6時30分の開始時間には間に合わず、2人の先生方のプレゼンテーションを聞くことができませんでした。きょうの打ち合わせは発表内容について他の先生方の意見をもらうこと、発表時間もチェックされました。
 私に場合は9分ぴったりの発表時間で特別内容について意見はなかったのですが、発表者全員に対してもう少し有床診療所の医師として仕事量が多すぎ苦労していることをアピールすべきだと会長や座長の先生方から注文がありました。というのもシンポジストに選ばれている方々はどちらかというと、勝ち組なのでそこに至った苦労話を盛り込んでほしいらしい。そういう点から私の発表内容をまた練り直そうと思います。それと、院内において発表リハーサルを7月11日14時から内村川上内科会議室でおこないたいと思います。


22日(金曜日)
[つぶやき] 毎週、外来にみえる患者さんと約束しました。私が最期を看取ることを。
  酸素は吸わせてください。だけど人工呼吸器はつけないでください。最期に「ありがとう」とみんなに言いたいから。延命のための高カロリー輸液はしないでください。
 そんな会話をしながら、彼女の書いた手紙とLiving Willのサインを見ていました。ほんもののLiving Willを見るのは初めてです。
 彼女は何度も言っていました。「家に帰ってきてほんとうによかった。自宅から通院して治療ができるなんてとてもうれしい。家に帰ってからとても元気になった。いろんなことにやる気があって、こうしてLiving Willを持ってきました。やがてわたしが通院できなくなったら、往診してください。お願いします。」
 
  なかなか重い会話でしたが、彼女は意外に明るく語るし、データのわりにとても元気にみえます。これからどれほどの期間彼女とつきあっていくのか、私もわかりません。


21日(木曜日)
[つぶやき] 来週月曜日のシンポジウム打ち合わせに向けてスライドを作っていますが、実際にデータを集計してわかりやすいグラフにしてくれるのは医療秘書のU君です。話のストーリーを私が考え、こんなデータを集計してグラフにしてくださいと頼むわけです。外来診療が始まる前に作成依頼を出し、昼前に途中チェックして夕方にはほぼ完成しています。なかなか見映えのするスライドができているので楽しみです。現在、使えそうなスライドが数枚出来ているのであと4、5枚必要です。今週末にかけて追い込みです。


20日(水曜日)
[つぶやき] 昼休み15人のメンバーが会議室に集まり第1回ホームページ作成委員会を開きました。その場でパチリと記念撮影して、すぐに写真をパソコンに取り込んでFireWorksで加工してDreamweaverで編集してサーバーにアップ。それを別のパソコンで見るというデモをやりました。

 これからこのメンバーが中心になってホームページ作成と明輝会パンフ作成をやっていきます。毎月1回のペースで集まる予定です。期待していてください。


19日(火曜日)
[つぶやき] 昨日のこと、明輝会の運営するグループホーム内で初めての看取りがありました。グループホームに入所している高齢者に不治の病である進行癌がみつかった場合、即退所手続きをとるケースとそのようなことはせず最期まで看取るケースがあると思いますが、グループホームスタッフの理解と頑張りにより約2か月の末期癌患者さんの生活を支えることができました。なによりもご家族がよろこんでおられました。
 認知症の患者さんは自分の身体症状をうまく表現できません。そのような状態でグループホームを出て新しい病院に移ったとしたら、とてもかわいそうです。そこはこれまでずっと関わってきたグループホームスタッフが最期までいっしょに生活をつづけることが認知症の患者さんにとってしあわせな選択肢だと思います。
  今回、これを実践したグループホームスタッフ一同に対して感謝の意を伝えたいと思います。これからもグループホーム内に同じようなケースが発生すると思いますが、当法人としては退所させることなく、最期まで温かく見守っていくという態勢にしたいと思います。


18日(月曜日)
[つぶやき] 夜、ある先生と会って、4時間以上も話をしていました。もちろん当院で副院長として働かないかという勧誘です。自分の考えをしっかり持っている先生で、近々当院を見に来てくれそうです。

 さて、掲示板に石山さんがおみえになりました。実名で登場される石山さんですが、以前のようにこれからもどんどん書き込んで、ホットな話題をご提供ください。ニューグランドさんという熱い方もよく書き込んでくださいました。以前の常連さんはもとよりまだ書き込んだことのない方も勇気を出して意見を述べてください。
  やはり掲示板はいいですね。ぐっと距離が縮まった感じです。レンタル掲示板なので内容を保存することに手間がかかるのが問題ですが、そんなことは何とかなります。楽しい掲示板になればと思っています。

 来週月曜日に全国有床診療所連絡協議会の第2回打ち合わせがあります。スライドと抄録を作ってくるように言われました。今夜から毎晩さらにまた忙しくなります。


17日(日曜日)
[おしらせ] 仮の掲示板を作りましたのでコミュニケーションの場としてご利用ください。なかなか本掲示板は技術的な問題がクリアできず稼働できていませんが、このままでは10万回アクセスイベントが行えないので無料レンタル掲示板を利用することになりました。


14日(木曜日)
[つぶやき] 年に1、2回しか起こらない忙しい朝でした。
  朝6時半すぎに看護師さんから携帯電話で在宅患者さんの様子がおかしいからという内容ですぐに往診することにしました。自宅から自家用車を運転し、20分程度で患者さん宅に到着しました。この患者さんはこれまで何度も非常勤の先生たちが深夜に往診依頼を受け、困惑の末、後方病院に紹介してきました。そういう経緯があったので私は勇んで出かけましたが、患者さんを診るやいなや、過呼吸発作か心身症的気管支喘息発作と診断しました。家庭という環境から離すことが大切と考え、すぐに内村川上内科への入院手続きをしました。
  ここでちょっと余談ですが、救急車が到着する前に動脈血ガスデータを知りたいと思い、動脈穿刺をしましたが、そのとき手元に焦点が合わずにとても困りました。先日、2種類のめがねを作ったばかりで、運転用のめがねでは動脈穿刺ができないことがわかりました。
  1時間後の7時半すぎに内村川上内科の病棟で患者さんが来るのを待っていると、携帯電話が鳴り、訪問看護ステーションからの呼び出しでした。末期癌の患者さんの呼吸がとまっているからきてほしいという連絡でした。すぐに行きたいけれども、こういう事情なので終わり次第かけつけますと告げ、8時前になんとか出発できました。
 またここでちょっと余談ですが、朝の通勤通学の時間帯は道路交通事情がずいぶん違います。患者さんの家が数十メートル先に見えるのに左折禁止で近づけないのです。違反しようと考えましたが、ルールを守り直進したらどんどん目的地から遠ざかり1キロ先でやっと左折でき、予想より10分おくれで到着しました。
 さて、この患者さんは私が院長になりたてのころ腰が180度曲がった人と若い看護師から教わり、最近はずっと車イス生活を送っておられました。当院にCTが入り容易にCT検査ができるようになり癌がみつかったのですが、これがいいか悪いかはもう少し考えなければ結論を出せませんが、CTにより予想せぬ病気がみつかることがあるのは事実です。
 すべての仕事が終わって内村川上内科に帰ってきたのは、8時40分でした。ここで終わらないのがすごい。そのあと別の入院患者さんが急変し、忙しさは継続しています。


13日(水曜日)
[つぶやき] 電子カルテの便利さがひしひしとわかってきました。このありがたさは手放せないものがあります。と同時に怖さについても理解できるようになりました。電子カルテを開きっぱなしにしないこと。そんな当たり前のことをきちんとしないと、紙カルテではできなかったことがいとも簡単にできてしまう。おお!こわっ。


12日(火曜日)
[つぶやき] 今年は空梅雨と思っていたら夜になって雨が降り始め、やっと梅雨らしくなりそうです。北海道の気温が33℃で日本で一番暑かったなんて異常。雨の中の訪問診療はつらいですが、季節感は大切。乗り切るしかありません。
  訪問診療をすると、靴下が汚れることはしばしばです。患者さんの周囲にはジメジメしたところがある場合があります。足をそこに踏み込んでみないと、わからないのです。そのジメジメの原因がこぼしたお茶や水のこともあれば、オシッコのこともあるのです。対応策として靴下を替えるしかないわけですが、毎週靴下を捨ててしまう先生もおられます。
 
 ここ1週間、毎日のアクセス数が少ないのは残念なことです。写真掲載がないことも一因だと思われます。きょうの1枚という気持ちで何でもいいから写真を入れるといいのでしょうけど、いそがしくて写真をパチリという余裕がありませんでしたが、そろそろできそうなので期待してください。


11日(月曜日)
[つぶやき] 今朝、息子の通っている保育園の園長先生に「つぶやきを見てますよ」と声をかけていただきました。園長先生に見ていますよと言われると、もうはずかしい。私は頭を掻き掻き、小走りに園庭を出ました。それはそれは園長先生こそ、もの書きがお上手で、親近感の持てる文章を書かれます。ちゃんとネット上にブログを持っておられます。ここです→園長通信。私は毎月紙の『にしきっこだよりの園長通信』読むことを楽しみにしてます。これからもウイットに富んだ楽しい文章を書いてください。お手本にさせていただきます。

 さて、月曜日の朝礼において『認知症と徘徊』について話しました。話の内容はさておいて、演壇から聴衆サイドを見ると、その職員の聞いている態度というのは様々です。メモを取りながら聞いている人、私の話に集中して頷きながら聞き入ってくれている人。中にはキョロキョロしてとても聞いているとは思えないような人もいます。大きなあくびも見えました。さすがに隣の人と私語をする人はいませんが。

 今週の外来はスムーズに進んでよかったです。各患者さんの待ち時間を短くすることに努力、努力。電子カルテでは待っている患者さんの順番はもちろん、どれくらい待っているか時間が表示されています。それを見ながらテキパキと診療していきます。しかし、おしゃべり好きな患者さんというのは必ずいて、たわいもないことを要領悪くしゃべって数人分の時間を費やしてしまいます。このような患者さんというのは、肝心な話を忘れることが多く、終わったと思っていてもあとから言い忘れたからともう一度風邪の訴えを聞かされたり、検査指示を出し直すことがあるものです。いつのまにか、私のつぶやきも脱線してしまいました。


8日(金曜日)
[つぶやき] 風邪が治ったのはいいけれども文章が書けなくなりました。その原因は単調な生活を送っているからだと思います。別の表現をすれば仕事を楽しまずにひたすらに仕事をこなしているからでしょう。ふだんの日常に話題がないのです。こんなことではダメだとつくづく思いますが、自分のことよりも患者さんのことが優先されるべきだから、しばらくこの状況からは脱却できないでしょう。しかし、一日も早く余裕を持って仕事をしたいものです。


7日(木曜日)
[つぶやき] やっと風邪症状が峠を越え、元気が出てきました。
 さて、今朝の新聞紙面をにぎわせているコムスンの問題には厚生労働省の強い意向を感じます。それに呼応して対応策をとるコムスンには不快感をいだきました。コムスンが不正請求をしていたことに対して指定介護事業所更新と新規開業をさせないという厚労省の強い出方にちょっと信じられない思いでしたが、それに対抗してコムスンまるごと子会社に譲渡するという奇策が発表されたときにはコムスンは言い訳のできない汚い手を使ったなあと呆れました。しかもこれだけの大きなニュースなのに企業トップの記者会見をせず、ただホームページにコメントを掲載するだけで社会に対して公式の反省をしない。こんな企業体質のコムスンが介護事業のトップ民間企業であるのです。私たちのような医療法人を主体とする介護事業社は零細ですが、ほんとうに算術よりも仁術で働いています。


6日(水曜日)
[つぶやき] 今年始めてのかぜは喉が痛くて突発的に連続的に咳が出ます。熱は出ませんが、結構しんどくて長引きます。咳にはバクモンドウトウがよく効くようです。抗生物質はまったく効きません。この傾向は自分自身の体験そして外来患者さんの治療体験から感じることです。
 同じ風邪症状の人に私も同じ風邪ですと告白すると、とても親近感を持って話を聞いてくれます。では、今夜は風邪で辛いのでこれくらいで筆を置かせてください。


5日(火曜日)
[つぶやき] なんで会社の健康診断が2社もあるのと、あまりの忙しさにぶちきれそうになりました。3時間30分間という限られた時間に会社健診が6名、しかもぜんぜん別の会社が予約で入れてあったからです。このほかにも基本住民健診のために来られている人が数名、胃カメラ・エコーが数名、おまけに睡眠薬大量内服で緊急搬送された患者さんがいたりと、私の神経はピリピリしてきました。この他にも神経をすり減らすことが起こっていて、完全に余裕がなくなっています。こんなときは自然の中で遊ぶのが一番いいのかも…。


4日(月曜日)
[つぶやき] いそがしい一日でした。夕方7時に息子を迎えに行ってもう一度クリニックにもどって1時間だけ残した仕事を大切なものから取りかかりました。これだけやっても一日の仕事が済まないのですが、あしたに期待して帰りました。やはり常勤医を早く捜さないといけないと思っています。


3日(日曜日)
[つぶやき] 土曜日、第60回旧第2内科同門会がありましたが、1947年の戦後の混乱期に第2内科ができたわけです。初代教授佐藤八郎先生、2代目橋本修治先生、3代目有馬暉勝先生、4代目は現在の坪内博仁先生です。私が医局に入った時は橋本先生の時代。そして有馬先生の時代に学位を取り退局しました。
 坪内先生の時代になり、入局者が増え、同門会への参加者も久しぶりに多くなりましたが、きょう出席した私の同期はたった5人でした。同期が35人だったのに出てくる人が5人とは淋しいです。もっと残念だったのは会いたい先生がいなかったことです。

 日曜日、小学校の日曜参観でした。実に地域の人の集まりという感じで意外と知っている人が多いのには驚きました。算数の授業をみたあとには、学級懇談会になり、いきなり司会役をさせられました。何で私が司会しないといけないの思いながらも父兄クラス委員のお母さんと担任の先生に微笑みながら頼まれると、断れず即興司会者に変身しました。3限目は親子で工作でした。今年はコマ作りでしたが、これは結構楽しいものでした。帰りは集団下校。近所のお父さんお母さんたちと一緒にけっこう長い距離を歩きました。
 午後、ちょっと風邪気味になってきましたが、おとといチケットを買っていた映画『眉山』を見に行きました。ストーリーは単純でしたが、親子の絆とか、医師と患者の関係とか、考えさせるテーマが多く、感動しました。

[祝!] みなさんありがとうございます。とうとう10万アクセスカウントを達成しました。思えば、tokuさんに毎日ホームページを更新すればみんなみてくれますよという助言からスタートした『つぶやき』でしたが、4年10か月で10万アクセスという1つの節目を迎えることができました。
  もちろん10万回アクセス記念イベントはおこないますから、注意深く待っていてください。それは、突然開催します。解答が早いほど有利になります。


1日(金曜日)
[つぶやき] きのうはひまだったと書いたのが、一転してきょうの外来の多いこと。最近外来看護師さんが11時ごろになるとお茶を差し入れてくれますが、たった1杯の紙コップのお茶で生き返ります。9時からずっと診療をしていると、腰が痛くなり、肩がこり、目が疲れ、頭がボーッとしてきます。11時ごろにはトイレにも行きたくなります。適当に背伸びしたり、トイレに行くタイミングを捜しますが、労いの言葉とともに出てくる1杯のお茶に助けられています。
 あまり詳細に書く訳にはいかないのですが、看護師さんの差し入れとは対照的なもうひとつの差し入れがあります。それはもう何年も前から続いているのですが、毎日ではなく不定期の差し入れです。彼女は感謝の意から差し入れしてくれていることは重々承知していますが、興味はその差し入れられたものなのです。ソフトドリンクとお菓子あるいはパンという組み合わせが多いのですが、ちょっとカロリーが多過ぎ。たまに賞味期限が来ていそうということもあります。ラッピングが手作り過ぎると苦笑することもありましたが、好意は素直にずっと受け取ってきました。
 しかし、最近、彼女は第一診察室のドアをいきなり開けて差し入れを差し出します。ちょっと大胆すぎるよ、診察中はいけないよと注意する時間もないほど一瞬のできごとなのです。あしたこそ、そこから入ちゃダメと一言言ってみようと思います。