5月12~13日の2日間、全国老人保健施設の実地研修(栄養ケア・マネジメント)を行いました。
3施設4名の方に参加いただき、ありがとうございます。
他の施設を見る機会が少ない管理栄養士さんだけにユニットケアや当施設の取り組みに新鮮な思いで研修に臨んでいただけたようです。
5月10日(土)徘徊者捜索模擬実験を行いました。
HITOCOCOが実際使えるかの実験です。
http://www.authjapan.com/hitococoo.html
14:30捜索開始。30分前に徘徊役のKさんは、職員に車でどこかに連れていかれました。
捜索班は2班(総勢9名)。南日本新聞の記者さんも同行します。
それぞれがHITOCOCOの親機をもって車で捜索。
Kさんは近頃認知症が顕著になり、自宅に帰れないこともしばしば。1時間前からいなくなったと家族より小規模ひばりへ連絡があり・・・といった設定です。
まずは、自宅と設定されている大明丘から捜索。
機械に反応なし。
もう一つの捜索班と連絡を取りながら捜索しますが、機械は反応しません。
印象としては「すぐに機械が反応して、居る方向が特定できる」といった期待感が強かったため、機械が反応しないことにちょっと不安を感じました。
しかし、徘徊者を探すに当たり、何かよりどころになるものがあるということは心強くも感じました。
なかなか見つからないね~と90分を過ぎたところ、「反応あり」もう一つの捜索班にも連絡。反応のあった地域を探します。
Kさんは公園にいたのですが、このとき私たちはKさんの目の前を何度か通り過ぎたそうで、Kさんは「何度も目の前を通り過ぎて面白かった」とのこと。
私たちは機械の矢印と距離に注目しすぎて見落としたようです。車で捜索するとこんなことが起こるのですね。
でも、機械の反応があるためその地域を重点的に捜索・・・やっと発見。
発見まで2時間かかりました。
Kさんはヘトヘトで、「早く見つけてほしかった」「徘徊するってすごく心細い」と感想を。
その後、記者さんから取材を受けました。
課題としては、親機が2台では機械の反応する範囲が狭く限られてしまう。
住宅街では建物の障害物などから半径250mぐらいからしか反応しない。
これでは広範囲を捜索するのに親機の台数が少ないと効果が期待できない。
車での捜索では、探索するためにボタンをいちいち押し続けねばならず、面倒。
機械に頼りすぎて、目視がおろそかになった。
などを感じました。
Kさん並びに捜索に加わってくれた皆さん、ありがとうございました。
集いの場として ↓ を始めます。
きっかけは、鹿児島市から委託を受けて行っている「栄養改善」の取り組み。
健康診断で「低栄養」にチェックされた方々への予防と具体的な改善の取り組みを行う中で、「栄養改善教室」に参加しているときはよくなるけれど、終了後はもとの食生活に戻ってしまう方々が何人かいらっしゃいました。
特にお一人で生活されている男性の方々は、毎日三度三度食事を自分で作って食べるということがだんだん億劫になるようで・・・また、人付き合いも少ない、などなど
そんな話を聞いて、「集いの場」としてこのような試みを行います。
栄養の課題だけでなく、いろんな生活上の悩みや愚痴を参加される皆さん方と話ができる場となればと思っています。
5月15日(木) 14:00~16:00
場所 サテライト小規模多機能ホームすばる(サービス付き高齢者住宅 東風(こち))
ケーキとコーヒー 300円(希望者のみ)
参加されるだけでも大歓迎です。
昨日は、よかど会(吉野地区グループホームの管理者の集まり)と長寿安心センター(地域包括支援センター)吉野の協力でHITOCOCOの説明会および体験を行いました。
HITOCOCO(ひとここ)は災害など電波で人を探す機器です。徘徊される方に活用できるもので、その説明会でした。(詳しくは)→http://www.authjapan.com/hitococoo.html
説明を受け、従来のGPSで検知するものとの違いを感じたのは、身に着けてもらう機器が「小さい」ことと、ランニングコスト(通信費)がかからない、子機の場所が「距離」と「方向」で示されるという点でした。
実際に2組に分かれて子機をもって一人に隠れてもらい、捜索活動を行いました。一人は見つけることができましたが、もう一人は建物とコンクリートの間の場所のためか、ピンポイントで見つけることはできませんでしたが、隠れている周囲まで到達することができました。
徘徊して列車事故を起こした家族への管理責任が問われた裁判の高裁判決が新聞に出ていましたが↓
http://www.asahi.com/articles/ASG4S55ZLG4SOIPE01F.html?iref=com_alist_6_05
認知症を支える家族や事業者にとっては一つのツールとして活用できるのではないかと感じました。
ただし、あくまでも道具なので使い方を間違うと認知症の人を監視・管理することにもなるし、これがあるから「大丈夫」という過信にもつながりかねない。使用についてはみんなとルールづくりが必要ではないかとも思いました。