11/23 NHKスペシャル 認知症800万人時代 母と息子 3000日介護記録
記録したのは、元NHKディレクターの相田洋(77)。母親の認知症発見から最期を看取るまで、在宅介護の一部始終を3000日にわたり撮影し続けた。
印象に残ったのは、便いじりの映像の後の相田さんとコメンテーターのみなさんとの会話の場面。
認知症の母親がオムツのなかの便を触って、布団やシーツ、洋服やベッドに便がついて介護者は後片付けにてんてこ舞い。息子の相田さんも興奮気味にお風呂に連れていく。そしてヘルパーさんがやってきてお風呂入れはバトンタッチ。そしてコメンテーターのみなさんのこの行動に対する感想(アドバイスや評価)。
排便が出ることはとっても良いこと。もっと排便コントロールしていればこんなことは起こりにくい、等々
相田さんが「そんな話はこの時、医師もケアマネ訪問看護師も誰もアドバイスしてくれなかった」
の一言にハッと気付かされた。
私はこれまで在宅での相談経験もあるが、便いじりがあったとしても家族からそのことに対して「大変で困っている」という困りごとが表出されないと「その出来事は介護者にとって許容範囲であって課題にする必要はない」と判断しがちだった。
認知症の人を介護している家族や遠方で心配している家族には、様々な不安や困惑があり、そのことをどのように相談し解決すればいいかわからないことは多いはずなのにそのことに気が付いても何もしていない自分に愕然とした。