作成者別アーカイブ: 川上 秀一

川上 秀一 について

医療法人明輝会理事長 吉野東ホームクリニック院長

妻の病

「妻の病」という映画、レビー小体型認知症を啓蒙するために作られた映画を昨夜見ました。90分間のドキュメンタリー映画で、実際の認知症の患者さんとその夫が出演している15年間の記録映画。患者さんは小児科医の院長夫人。開業後まもなく物忘れが始まり、不安と恐怖の世界が始まったということです。今こそ社会問題化している若年性認知症でもあります。夫婦形態が3回も壊れたが、何とか頑張って今が一番幸せかもしれないと、この小児科の先生は言っておられました。それはそうだと思います。毎日仕事で何十人もの病人と接する。そしてその都度正確な医学的判断をしなければならない。相手によっては病気の説明を丁寧にしなければならない。仕事から解放されたら家庭では認知症の妻を看なければならない。医師としての社会貢献もしなければならない。この先生がうつ病になって休診を続けた時期があったと告白しておられたが、それでもこの先生にはすばらしい人間力が備わっていると思いました。最後に、先生は医療人に対しては患者さんの立場(世界)から周りを見ることが大切、介護の力はすごいと改めて知ったと感想を述べられていた。

この映画は、当法人の職員が会長を務めている介護支援専門員協会鹿児島(HP: http://cm-kagoshima.com)の主催で上映されました。昼の部と夜の部があって大勢の方が来られていました。

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ある患者さんの死

水曜日午前中は私は予約された検査やそのほかに時間のかかる医療行為をする日と決めています。だから、きょうはエコー、内視鏡検査そしてボトックス注射をしました。その中の女性患者さんで腹部エコーに来られた方がいました。予約簿を見て、私はハッとしました。この方の旦那様はどうなったのだろう。倒れて緊急搬送され搬送先の病院から医療情報提供を求められ提供したという経緯がありました。おはようございますと挨拶をして、すぐに旦那様のことを尋ねました。するとすぐに横にいた看護師が患者さんの涙を拭きました。そうだったのかと直感し、いつだったのですかと、私はどんどん質問をしてしまいました。夫婦ふたりの健康管理を10年以上してきて、今のところ大丈夫ですと言ってきたのに。くも膜下出血を起こして自宅の庭掃除中に亡くなったそうです。ものの30分も経たないうちに呼吸が止まったので、近くにいた高校生の孫さんがすぐに蘇生を始めて息を吹き返したというからドラマみたいです。私の大好きな患者さんでした。いつも私の診察が終わると元気になったと喜ばれ、診察室のドアを開けてからもう一度振り向いて、笑顔で手を上げて帰って行かれる方でした。まさか脳動脈瘤があったとは、さすがにみつけられなかった。残念です。もっと長生きしてもらうつもりだったのに。

集団的個別指導

昨日午後は九州厚生局から集団的個別指導を2時間にわたり受けました。受けた医療機関は鹿児島県内から70くらい。それぞれ医療機関管理者(院長)と事務長、大きな病院は複数の事務方を引き連れての参加。私はこれで2回めです。レセプト点数が高い方から8%が呼び出されるという規則があって、とくに悪いことはしてないのです。実は当院は在宅療養支援診療所の中で2位、全国でも16位でした。再来年度上位から4%だと個別指導になります。このデータだと必ず個別指導になります。これまで以上に丁寧にカルテを書くということが大事だということです。

認知症初期集中支援チーム

今朝の朝礼で話したこと。認知症初期集中支援チーム活動に医師として参加することになりました。したがって院外にちょくちょく出かけることになりますが、できるだけ明輝会に迷惑がかからないように配慮して活動します。
認知症の方が今後増えていくことは避けられないこと。当然これからも明輝会は医療と介護の両面から社会貢献しなければならない。認知症初期集中支援チームは新しい制度で実際自分自身どのように関わっていくのかわからないのです。しかし、吉野地区の地域包括ケアシステムの中心になっていきたいので、国が作ったこの新しい認知症対策である認知症初期集中支援チーム活動は無視できないと思っています。

リスタートできるかな

長く筆を置いていました。中学高校時代の同窓生から忙しくてブログが止まっているのかなと連絡があったのが勇気になって、エンジンをリスタートさせました。しかしながらいつまで続くかなという一抹の不安はあります。忙しいから書かないのではありません。書いても読んでいないとわかった時点からモチベーションが落ちていたのです。けれども、近くではなくて遠いところに読者がいることがわかり、書くのです。
さて、書きます。最近の私の行動で特徴的なことは3つ挙げたいと思います。1つ、自宅の庭を綺麗にしていこうと毎日作業しています。天気がよい日中に30分でも時間があれば、着替えて庭に出ます。Apple Musicを聴きながら手入れをするのです。2つ、クリニックに居る時は、これまで経験した看取りケースのレポートを書いています。これに取り組んでもう半年経ってやっとゴールが見えてきました。在宅医療専門医資格を維持するためです。3つ、真面目にゴルフをうまくなろうと決心して2週間に1回のペースですが、レッスンプロに習っています。しかし、体が思うとおりに動きません。目標を健康維持に変えないといけないかもと思い始めています。

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ただ忙しいだけかな

12時ごろ寝て、5時半には起きています。睡眠時間は5時間ちょっとだけど睡眠不足という自覚症状はありませんが、外来診療も在宅診療も気候の影響なのか多くて忙しい思いをしています。だから昼休みはきちんと確保したい。そして自分の時間を少しでも使って在宅医専門医の更新用のケースレポートを書くようにしています。この仕事量もけっこうあってしんどいです。
夜、鹿児島市医師会の委員会に出席して、久しぶりにヤマダ電機に立ち寄ってみました。IMG_3361

 

食物アレルギー

学校保健では大きな問題になっています食物アレルギー。学校給食を食べてアナフィラキシーショックを起こして死んでしまったということが2012年に東京調布で起こりました。とても悲惨な事例なので学校医として学校保健委員会で話したことがあります。
きょう、当院外来に息苦しい、声が出しにくいという症状の方が救急車で運ばれて来ました。ちょうどメロンを食べて30分後に発生しており、食物アレルギーが十分に考えられると判断しました。内視鏡で見ると、喉頭蓋が少し腫れぼったくしています。アレルゲン検索は後日することにして、とりあえず基本的な検査を済ませました。
午前中の外来は40数人で、この間の救急対応は大変です。急性喉頭蓋炎の怖さを知っているので、この患者さんを常に意識しながら他の大勢を診察しました。12時ごろから齋藤先生に外来診療を手伝ってもらい、助かりました。

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夏本番

とうとう8月になりました。3か月間の沈黙でした。公私にわたって忙しかったけれど、一段落。必ず実現しなければならない大きな目標がいくつもできました。気合十分です。自身の健康管理をしながら、まずは来春まで突っ走ります。

御召覧公園の夏祭りの花火が自宅から見えました。遠くから眺めるのもおつなものです。
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吉野東ホームクリニックその1

吉野東ホームクリニックにやっと看板が付きました。同時にVividVillageのサインも完成。これまで看板がなかったので、ここは何の建物という声を聞いいていましたが、もうこれで完璧です。これから地域の方々が病気になったら、躊躇するなく来院してくださるでしょう。

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