月別アーカイブ: 2020年5月

COVID-19感染症について思うこと その4

ちまたで不織布マスクが不足しているためか、布マスクを付けている人が増えてきた。ここで警告!布マスクをすれば安心というのは大間違いです。不織布マスクといわれているサージカルマスクでさえ、完全にはウイルスの侵入を防ぐことができないのです。不織布マスクを拡大してみると、繊維が折り重なっていて、その隙間の穴の大きさは5マイクロメートルです。一般的にウイルスの大きさは0.1マイクロメートルですから、不織布マスクの穴の50分の1になり、ウイルスは不織布マスクを素通りします。ましてや、不織布マスクよりも穴が大きい布マスクではウイルスはほとんど通過します。つまり、布マスクをしているのは、吸う空気の乾燥を防いだり、自分から周りに直接ツバやタンを飛ばさなという一定の効果がありますが、ウイルスの侵入については無防備状態です。したがって、頻回にうがいや手洗いをした方がずっと感染予防効果があると思います。

追記:サージカルマスクは不織布が三重で真ん中に帯電性のフィルターが組み込まれています。
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covid-19に関して思うこと その3

昨日は政府から緊急事態宣言の延長が発表された。ウイルスのことをまじめに勉強した上での政治判断でないと思いました。さて、これまでの一連のメディア報道でPCR検査の実施検体数が少ないことが問題になっています。その前に、PCR法は正式にはRT-PCR法です。なぜならば、一本鎖プラス鎖RNAウイルスであるcovid-19はその塩基配列であるA,U,G,CをA,T,G,Cに変換して増幅しなければならないからです。俗にいうPCR検査は、実際には鼻腔粘膜にあるかもしれないcovid-19を拭い取って、一連の処理をしてcovid-19の遺伝物質を増幅し、その存在をみるものです。ここで感染力を失ったcovid-19があっても陽性と判断されます。これは大きな問題だと思うのですが、このあたりは議論されません。また、スワブという手技でたまたまcovid-19のいない粘膜を拭い取った場合は陰性と判断されます。これも大きな問題です。かつ俗にいうPCR検査は結構な検査時間とコストがかかります。このようなことを総合的に考えると、医師が必要とする場合にのみ検査することが適切と思います。俗にいうPCR検査は不安を払拭するために行う検査ではないのです。TVに出てくる一部のコメンテーターが検査の原理や意義を不勉強のまま発言しているのを毎日見て、悪いですが、冷笑してしまいます。

covid-19に関連して思うこと その2

ちまたでは新型コロナウイルスに戦々恐々としていますが、小さな子どもにとっては、初めて感染する風邪ウイルスであるベータコロナウイルスはどれも新型コロナウイルスなのです。だからというわけではありませんが、小さな子どもは無〜軽症で終わっている。たぶん、今問題のウイルスはあと2〜3年もすれば、怖くないコロナウイルスになるのでしょうが、それまでは正しい感染対策をしなければいけません。ウイルスの正しい名前は「SARS-CoV-2」。全長29.9 kbの一本鎖プラス鎖RNAウイルスで、武漢で発見されて4か月経って、ゲノム配列の塩基配列が9か所変異したそうです。こんなに短期間で次々に姿を変えてしまうと、果たして有効なワクチンができるのだろうかと思ってしまいます。
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