正月の訪問診療での出来事

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて、正月二日目ですが、仕事をしています。今夜は泊まりです。午前中に訪問診療を6人、往診1人しました。夕方と先ほど夜10時半に往診に行きました。そう、昼間の訪問診療で灯油が切れて寒い部屋で過ごしている患者さんがいたので、看護師が血圧測定・体温測定などしている間に私が灯油を入れました。この方は体が不自由なので灯油を入れることができないのです。午後に家族が来てくれるらしかったのですが、医療以外のことで役立って嬉しい気持ちになりました。もう一軒のおうちでは、鍵がかかって玄関から中へ入れないのです。ガラス越しに本人がベッドに横になっているのが見えたので、ガラスを叩いて知らせ、ガラス戸を開けてもらったのですが、非常に動作が遅く歩行が不安定であるので、転倒したらいけないと、私たちが声をかけたことを後悔しました。しかし、患者さんはゆっくりとガラス戸に近づき戸を開けようとしている。こうなったら、慌てさせてはいけないと思い、気をつけてと心の底で念じながら、窓ガラスが開くのを待ちました。そして、許可を得て、窓から侵入し、玄関から帰るということになったのですが、本当に患者さんが転倒しなかったことが何よりも良かった。戸を開けてと頼まずに黙って帰るべきだったのかもしれない。しかし、とても遠方にある家であったので、つい開けてくださいと声をかけてしまったというのが真相なのです。
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