かわかん通信春号あいさつ文

かわかん通信の春号の準備をしています。私の原稿が遅れていましたが、昨日編集責任者に原稿を送ったので、まもなく印刷作業を経て配布するようです。かわかん通信は在宅医療を受けている患者さん一人ひとりに配布していますが、この場にも公開します。
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吉野東ホームクリニックの在宅患者数は3月現在84人で、そのうち施設入居者が67人です。私は施設に入居している在宅患者さんから家族に会いたいという声をこれまで何度も聞きました。聞くたびに「今世間では新型コロナという病気が流行っていて、どこの施設も家族との面会を制限しているのです。ごめんなさい。もう少し我慢してください。」と言ってきました。説明するたびに患者さんが本当にかわいそうに見えました。高齢者では、新型コロナウイルス感染症重症化率が年齢が上がるほど高くなることがわかっているので、絶対に新型コロナウイルスを施設に持ち込ませてはいけないという施設方針により面会制限が続いていました。高齢者を新型コロナウイルスから守るという施設の作ったルールが高齢者に悪い影響を及ぼしていることはわかっていました。つまり、新しく認知症が始まったり、すでにある認知症が進行する人も出てきました。そのためにこれではいけないと、ガラス越しに会わせたりパソコンやタブレットを使ってみたりと工夫することになりました。
1都3県の緊急事態宣言の解除により、当法人の施設においても辛い時期は開けました。県内に住んでいる方ならば、面会時間15分以内、2人まで面会できるようになりました。完全な面会解除ではありませんが、これで高齢者とその家族が少しずつ安心できると思います。しかし、まだまだ新型コロナウイルス感染症の終息は見えません。流行の状況によっては再び面会制限をせざるを得ないと思います。
さて、周りを見ると、いつの間にか新緑の季節です。桜も満開です。桜の開花が例年より早過ぎる気がしますが、それは2月が暖かったからかもしれません。桜の花ばかりでなく、他にもいろんな花が咲いています。木々の枝が伸び、新芽が出て、力強い息吹きを感じる季節です。きっと在宅で療養を続けられている患者さんとそのご家族が新型コロナウイルス感染症に感染することなく、また在宅患者さんが長く元気に療養できるように応援しているのでしょう。(かわかん通信 理事長あいさつ文から)

ME AND 1回目公開

ME AND の編集が終わりました。このシリースは砕けた感じに、退屈しないように、最後まで観ていただけるように努力しました。結果、少しふざけた様子と思われるかもしれませんが、登場者は緊張して収録に臨みました。ぜひYOU TUBE登録をお願いします。ゲストを呼んで、これからもこのシリーズは続きます。ここから観れます。⇒https://youtu.be/4BHKtERdSkY

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ME AND 第1回

ME ANDとは明輝会の「め」と私を意味する「ME」を掛けて、明輝会と、あるいは、私と、というイメージの番組です。毎月誰かを連れて来てざっくばらんに、台本なしで、頭に浮かんだことをトークする番組です。第1回は約10年前にしていたポッドキャストのレギュラー3人が集まりました。編集して近日公開します。

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在宅医療認定専門医認定証

日本在宅医療連合学会が認定している専門医の認定証が届きました。とても嬉しいでした。3回目の更新だったのですが、今回は忙しくてレポートが間に合わなくなって、学会事務局に泣きついて、更新期日を少し伸ばしてもらいました。必死で過去5年間の在宅医療患者さんのカルテに目を通し、その中から50人分のケースレポートを書き終えました。2つの医療機関をまたがって診てきた患者さんは大変な苦労でした。一時、更新を放棄しようと思っていました。
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91歳の誕生日

吉野東ホームクリニックの外来看護師と事務職員が非常勤医師のM先生に91歳の誕生日を祝ってケーキを差し上げました。先生とてもうれしそうでした。91歳の先生は週に3回ベンツを運転して当院に来られます。外来診療と在宅医療を手伝っていただいています。先生の得意は陥入爪の抜爪。巻き爪の爪剥ぎです。高齢者で変形した厚い爪がグラグラしていたら、先生は局所麻酔して取ってしまいます。出血もなくて素早いです。スクリーンショット 2021-01-30 20.14.35

墓参り

当院初代院長の桶谷先生が亡くなられて1年が経ち、みんなでお墓参りに行きました。お線香をあげ、先生のご冥福を祈りました。
去年のブログを見てみると、桶谷先生をO先生と書き、実名を伏せています。はっきり覚えていませんが、桶谷先生は突然亡くなったことをすぐには知らせたくなかったようです。そのことは今年もいろんなところから桶谷先生宛の年賀状が届いたという事実からわかります。

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1月16日17日に読んだ本

脳科学者の中野信子さんが書いた「人はなぜ他人を許せないのか?」という本を読みました。ネットに存在する正義中毒の人を脳科学の見地から分析解説しています。人は正義を言うとき脳内にドーパミンが出て快楽を感じているらしい。ドーパミンは脳内の神経伝達物質であるが、チロシンから合成されるし、同じ神経伝達物質であるノルアドレナリンに変換する物質だ。全体的に面白い内容であった。一番興味を持ったのは、加齢と脳の関係であった。脳の老化を防ぐためにオメガ3脂肪酸をたくさん摂取する食事、6時間30分を目安に睡眠時間を取ること、そして自分自身を客観的に認知する『メタ認知』を意識して生活することがいいらしい。スクリーンショット 2021-01-19 20.19.18

永年勤続者表彰

今年は53名の方が明輝会永年勤続の対象になりました。そのうち20年以上勤続の方が7名。15年以上勤続の方が9名。10年以上勤続の方が8名。5年以上勤続の方が29名でした。10年以上の方々を吉野東ホームクリニックに招き、金一封を添えて感謝状を直接渡しました。7人の方からは感染対策を十分にして、記念として公開の同意を得て動画撮影を行いました。表彰後、ミニインタビューをしましたが、みなさん仕事を続けてきたことを喜び、感謝しておられました。ぜひ動画(YouTube)で生の声を聞いていただきたいと思います。スクリーンショット 2021-01-14 17.33.21

ドクターズ・ファイルFile20147

12月31日に続き、1月9日も予想が外れて大雪ではなく、うっすらと雪が積もりました。クリニックまで上り坂下り坂が多いのでチェーンを巻いた病院車で出勤しました。やはり安心して走れましたが、自分の車でも4WDモードなら走行できると確信できました。
さて、昨年の終わり頃、ドクターズ・ファイルに取材を受けホームページを作っていただきました。たいへんすばらしいホームページができあがりました。
ここです⇒https://doctorsfile.jp/h/197099/

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年末年始に読んだ本

今日は仕事はじめ。コロナの影響で今年は全体向け年頭所感を明輝会クリニック会議室で行わず、代わりに動画で年頭所感を配信しました。ホームページのYouTubeからご覧ください。面白いですよ。
正月3日間は自宅で本を読んで過ごしました。どちらも新型コロナウイルスに関する本で、鴻上尚史氏と佐藤直樹氏の考えには8割賛同しました。『世間』という日本に存在する見えない空気のようなもの。日本には『世間』があって『社会』はない。『世間』と対峙する『社会』。コロナ禍の日本では『同調圧力』が強固に働いて、自殺する人まで出てきているという現実。『世間』を100%否定しているわけではないが、日本には本当の『社会』がないそうだ。その一因が『日本語』であるという指摘は面白い。
2冊めはイワケン先生の本で、相変わらずの展開。はじめに自伝が書かれていたのは興味深かった。かねてよりPCR検査神話に違和感を持っていた自分にとって、イワケン先生の論理展開は心地よかった。ある時点の、体のある場所にウイルスが存在するかどうかで、被験者のその後が感染状態か非感染状態であるかを決められないはずだ。COVID-19が市中感染になってしまった今、重症化した患者さんを即入院できる医療体制が必要だ。そのためには、COVID-19を指定感染症から外してPCR陽性だけで入院している人や軽症の患者さんを退院させ、空きベッドを用意しなければならない。

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