「妻の病」という映画、レビー小体型認知症を啓蒙するために作られた映画を昨夜見ました。90分間のドキュメンタリー映画で、実際の認知症の患者さんとその夫が出演している15年間の記録映画。患者さんは小児科医の院長夫人。開業後まもなく物忘れが始まり、不安と恐怖の世界が始まったということです。今こそ社会問題化している若年性認知症でもあります。夫婦形態が3回も壊れたが、何とか頑張って今が一番幸せかもしれないと、この小児科の先生は言っておられました。それはそうだと思います。毎日仕事で何十人もの病人と接する。そしてその都度正確な医学的判断をしなければならない。相手によっては病気の説明を丁寧にしなければならない。仕事から解放されたら家庭では認知症の妻を看なければならない。医師としての社会貢献もしなければならない。この先生がうつ病になって休診を続けた時期があったと告白しておられたが、それでもこの先生にはすばらしい人間力が備わっていると思いました。最後に、先生は医療人に対しては患者さんの立場(世界)から周りを見ることが大切、介護の力はすごいと改めて知ったと感想を述べられていた。
この映画は、当法人の職員が会長を務めている介護支援専門員協会鹿児島(HP: http://cm-kagoshima.com)の主催で上映されました。昼の部と夜の部があって大勢の方が来られていました。